天然林

こんにちは、森総島です。

忙しいふりをして更新をサボっていました。

1月から行っていた天然林択伐施業も終わりが見えてきたのでそれについて書きたいと思います。

今回の仕事は126年生の天然林で胸高直径(胸の高さでは測った木の直径)40cm以上のエゾマツ、トドマツをメインに伐採するという内容です。

当社の仕事は伐採、採材、集積までを行います。

普段の人工林施業では胸高直径20〜30cmぐらいがメインなので今回のように大木ばかりを伐るのは初めての経験でした。

自分の年齢の4倍以上も生きてきた木の命を絶つという事は、とても怖いです。

なので毎回伐る前に心の中で敬意を表し、感謝し伐らせていただきました。

これは試しに年輪を数えてみたものです。

直径で65㎝あります。数えてみて驚きました。数えれる年輪だけで188年。なんと江戸時代に芽を吹いたことのなります。

188年でいったいどんな景色を見てきたのか、北海道に人が足を踏み入れる前から生きていた木にメモリー機能があれば観てみたい。

もう一つの驚きは、100年経った時の太さです。約15㎝ぐらいしかありません。

天然木は細いから若いわけでは決してないということに気が付きました。

この写真は採材した時の断面です。

中に模様があるんですが、これを林業用語で勲章と言います。エゾマツにしかでない模様で、腐ってくる寸前らしいです。

なぜ勲章というのか、上司いわく、菊の花の勲章に似ているからそう呼ばれるようになったそうです。

それだけ長い年月生きてきた木への敬意の一つかもしれません。

ブルドーザーによる集材風景、木が大きいからブルドーザーが小さく見えます。

私の伐倒の様子です。

臨場感を味わってほしくて編集していないので長いです。どんどん疲れてくる様子を見てみてください。

今回のような林分はなかなかやることがないので、すごくいい経験になりました。

今回伐採した木は、建築材、合板材、木質バイオマス発電の原料材として、採材しましたが、

もっともっと木の価値を上げていきたい、上げてあげたいと強く思いました。

何百年もの間生きてきた「証」相当の価値で市場に出回って欲しいし、そういったストーリーを知ったうえで使ってほしいです。

まだまだ僕たちに出来ることはたくさんある。様々なことにトライしていかなければいけない。

小さなことからコツコツと実行していきます。

もし家を建てる予定のある方がいましたら、是非道産材のエゾマツを使って下さい。

それは今回僕たちが伐らせていただいた、木かもしれません。